太陽が昇り始めた頃。
ろいはいつものように目覚めました。
「んん~。じゃん??……って、うわっ!!な、なんでひゆうず…?!」
「起きたか、陰陽師の旦那。」
「お前は…じゃんの友達の…」
「ぶれだだ。」
ろいは隣に寝ていたのがひゆうずであることに驚きつつも、すぐ傍にぶれだがいることから、じゃんが朝から何か用事でもあったのだろうということがすぐに分かった。
「…しかし、なぜここにひゆうずが…。」
「それもはぼの野郎のご希望さ。…あんたとその髭野郎をこの建物の外から出すな、ってな。」
「どうして??」
「…それは……。」
その時、結界が激しく共鳴する音が鳴りました。
「?!なぜ結界がここに張られている?!…しかもこれは…。」
「これは高貴な妖怪が使う結界術。はぼはあんたも知っての通り、京都守護妖怪の一匹だから、こんなのは容易い。…だが、今は妖力が減ってるから、少し弱めだがな。」
「どうして結界をあいつは…!!」
するとじゃんが結界に打ち付けられてきました。
「じ、じゃん!!」
「あっちからは壁に見られているんだ。だからあんたの声はあいつには届かない。」
そう。じゃんはひとり、ぐらまんが送りつけた刺客の妖怪と戦っていたのでした。
「どうしてこんなことに……。」
ろいはとても不安そうな目つきで、戦っているじゃんを見つめました。
「…あんたのせいだけどな、ろい・増田。」
「私の…せい??」
「はぼはただでさえ大妖怪。その大妖怪が、敵であるあんたたち人間…ましてや陰陽師の傍で暮らしているなんてことが知られたら、妖怪たちは黙っちゃいない。すぐさま、長としてふさわしいか、戦いを通して調べにやってくる。あわよくばその座を奪いにだって…な。」
「…んん……ってことは、わんころは今まさにその状態…ってか??」
いきなりひゆうずも話に参加してきて、二人は驚きつつも、ぶれだは話を続けます。
「あぁ。髭の旦那の言う通りだ。はぼは今京都に訪れている東の大妖怪、ぐらまんの手下と戦っている。」
「私の…せいで、じゃんが……。」
「はぼのやつは、戦ってでも、あんたの傍にいたいって言っていた。…あんたははぼに、何をしてやれるんだ、ろい・増田。」
ぶれだはろいを諭すようにじっとろいを見つめました。
「私は……。」
そのとき、結界が破れました。
そしてすぐに現れたのは、着物をボロボロにしたはぼっくでした。
[1回]
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COMMENT
拍手コメントありがとうございます
コメントありがとうございます!!
ハボロイパロがお好きだとか。。。最近ハボロイは若干スランプなんですが、また是非いらしてください!!
今連載中の京都パロが落ち着いたら、もう一つの現代パロの増田組も指導する予定ですのでよろしかったらのぞきにいらしてください!!