復帰後のあいつのモテようはハンパない。
たかだか髭を少し伸ばしただけなのに、何故こんなにも変わるのだろうか。
…確かにやつは元々背も高く、気がつくと人が心配して寄ってきたりするタイプだ。
しかし。
しかし、だ。
流石にこの差は…。
「妬けるよなぁ…。」
「何を焼くんです、少将…書類だったらホークアイ少佐呼びますよ。」
「そんな馬鹿なことはしない。…それよりハボック!!お前、私がいながら、コクられ過ぎやしないか??」
「なんだ…そっちの『妬』くですか♪嬉しいなー、ロイが妬いてくれるなんて。」
「…私は怒っているのだが、ハボック中尉。」
すると、ハボックは少し考える姿勢をとり、何かを閃いたような顔をした。
「んー強いて言えば…ロイが俺のこと愛しているっていつでも確認できるところにいてくれることによる余裕がそうさせてるのかもね♪」
というわけで今から愛を確認させて、と私の耳元でハボックが囁くものだから、私はつい怒り続けることを忘れてしまったのだった。
結局イシュバールの英雄などともてはやされるイチ錬金術師といえど、ただの単純な人間なのだ------------。
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