俺はやっと…大好きな人たちとずっと一緒にいられるって…そう思っていたんだ。
けど
それはそう簡単じゃなかった------。
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side:9
「えっ?!三蔵が倒れた?!」
三蔵が隣町まで仕事に出掛けたある日。
八戒と悟浄に抱えられて、三蔵が運ばれてきた。
「はい。…どうやら法力が減り過ぎたようです。」
三蔵は、「さいこーそー」で、
俺や八戒みたいな強い妖力も、ものともしないくらいの「ほーりき」を持っている。
その三蔵が倒れるほど法力を使ったとなると、
相当な妖力を相手にしたとなる。
「どちらにせよ、三蔵に聞かないと真相は解りませんから、三蔵が目覚めるのを待ちましょう。」
「うん…。」
この時の俺は、まだこれから解る真相について、知る由もなかった。
数時間後、三蔵はようやく目を覚ました。
…けど、部屋に入るのを許されたのは、何故か悟浄だけだった。
「なんでだよ…。」
「これは推測ですが…
もしかしたら悟浄にも同じようなことがあったのかもしれません。」
「えっ…?!」
同じような…こと。
でもあいつには法力なんてない。
俺らほどではないけど、妖力を持っているわけで。
「わかんねぇよ…三蔵…。」
俺はただただ、三蔵の無事を祈るしかできなかったんだ--------。
to be continued.....
[3回]
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