こうして、1週間が経ちました。
そう、この日ははぼっくが事件の真犯人の妖怪と対峙する日です。
「「よし、行くぞ。」」
そう言って、日が昇ると同時に、異なる場所で、
一人の最強のお陰陽師と一匹の最強の妖怪が立ち上がったのでした。
さてさて、彼らの運命はいかほどに………。
さいど:ろい
ろいははぼっくが対峙するであろう日、とある山奥にいました。
「えど、ある。出てこい。」
式を呼ぶ術式を鮮やかに書き、ろいはえどとあるを呼びました。
「ろい、出番か??」
「あぁ。はぼっくのあとをついてくれ。」
「合点承知!」「あいわかりました、ご主人様。」
えどとあるはろいの「散!」の合図で、瞬時に遠くへと飛び去りました。
「あと…は、はぼっくが犯人のところへたどり着くまで待機、だなん。」
ろいはしばしの暇を取るため、山小屋らしきところへと入って行きました。
さいど:はぼっく
「はぼ…いよいよだが、体調は大丈夫か??」
やはり親友が心配なぶれだは、はぼっくの青白い顔色に心配を隠せませんでした。
「だい、じょうぶ、だ。…行くぞ、ぶれだ。」
「了解、主様。」
「そんな呼び方はやめろって言っただろ…。」
「今日くらいはそう呼ばせてくれ。……京都守護妖怪としてのお役目を果たす日…だろ。」
悲しい気持ちを押しこらえ、ぶれだがそう言うと、ふっとはぼっくは微笑みました。
「何かあったときのことは伝えた通りだ。んじゃ行くぜ、相棒!」
こうしてはぼっくもまた、ぶれだと共にとある山奥を目指して飛び立ちました。
はぼっくは一気に裏山を駆け上がりました。
目指す場所はただ一点。敵の本陣のみ。
駆けあがっている間、はぼっくは色々なことを思い出しました。
生まれてからのこと、そして何より、ろいと過ごした日々のこと。
ろいとの日々は、それまでの人生で悩んでいたことがどれだけちっぽけなことだったかを
感じさせられるくらい、素敵な日々でした。
(あのときは…本当に幸せだったよ、ろい。
あのとき言った俺の言葉に嘘はこれっぽちもなかったよ。
出来ればあのままずっと…ろいと一緒にいたかった。)
そうこうしているうちに、はぼっくは敵陣へと辿り着きました。
「さぁ、始めようか。『ほむんくるす』」
…つづく
[2回]
PR
COMMENT
拍手コメントありがとうございました
はじめまして!おかのですー。
続き楽しみにされているとのこと、大変嬉しいお言葉ありがとうございますー♪
ラストスパートなパロハボロイをこれからもよろしくです。
おかのてる