「昨年はハボックが私たちの日をお祝い準備をしてくれたから、今年は私が準備するぞ。…というわけで、私は今日から1週間出張でセントラルだから、しっかり留守番頼む。」
今度はロイがお祝い準備をしてくれる…というのはとても嬉しかったんだけど、まさか出張を入れるとは思わなかった。しかも1週間も!!
だけど俺は我慢強い番犬だから、頑張るっす!!
「りょーかい、飼い主サマ。良い子にして待ってますよ~。」
☆1日目:日勤
ロイが普段やっている市内巡回を俺が担当した。
この日はやたら暑くて、水撒きしている店が多く、少し俺も手伝った。
俺のお気に入りのパン屋のローサちゃんは、水撒き手伝ったお礼にと、パンとコーヒー豆をサービスしてくれた♪
でも次の一言にちょっとがっかり。。
「いつも巡回の際、大佐さんがパン買ってくれるのよ~♪それ、大佐さんと食べてね♪大佐さんによろしく!!」
ちょっとローサに嫉妬しましたよ…ロイ。
あとは事件もなかったから、夕方に退勤。
この日、ロイから連絡はなかった。
☆2日目:夜勤
この日俺は夜勤だったから、日中はロイの家へ行った。
主のいない家はだだっ広いのだろうな…と思っていたが、大間違い。
嵐が去ったかのごとく汚かった。
「仕方ねぇな……。」
てなわけで俺の日中の時間は全てロイの部屋の片付けに割かれた。
やっとこさロイの部屋の片づけが終わったところでシャワーだけ借りて夜勤へ。
ブレダ曰く、今日も東方司令部は平和らしい。
事件を求めるのはよくねぇけど、肉体労働派の俺には、暇過ぎて暇過ぎて……。
そんなときに1本の電話が鳴った。
「事件か?!それとも大佐??」と思い、電話にかじりつく勢いで出る。
「はい、東方司令部。……ナンデスカ、ヒューズ中佐。」
「おぉーワンコか!!ロイいねぇか、ロイ。」
…俺は迷子センターの係員か。
「大佐なら、昨日からセントラルへ出張行ってますよ。そちらに顔出していないんですか??」
まさかヒューズ中佐がロイの動向を知らないなんて…。ちょっとだけ優位に立っている気がして、気分が良くなってきた。
「まじかよ?!あいつ何にも言ってなかったぞ、くそー!!…それよりだな……。。。。」
そして始まる愛妻&娘トーク。
結局その話に30分付き合うことになった。
事件も特になく、ロイからの電話もなく…夜勤を終えた俺。
ただ精神的にはダメージが尋常じゃなかった……。
☆3~4日目:連勤
俺の大佐不足も限界点。煙草の本数がいつもの倍になっているし、灰皿はパンパン。
そろそろ電話で声くらいきかないとヤバい…ってときに事件は起こっちまうもので。
「東3ブロックの銀行でクーデター発生。ハボック少尉、小隊を率いて現場に行ってちょうだい。」
「アイマム!!!!」
大佐の代わりにホークアイ中尉がマスタング組の指揮官になり、肉体労働派な俺の小隊は、まっさきに現場に向かわせられる。
向かって数時間睨み合い、俺はただでさえ大佐不足でイライラがハンパない。
いつもより早めにしびれを切らした俺は、部下の無線を使ってホークアイ中尉に連絡。
「中尉―。すんません、俺、大佐不足でかなーりヤバいので、もう突っ込みます。突っ込ませてください。責任は俺がとりますー。んじゃ。」
それだけ言って則行動開始することにした俺。
「よーし、ホワイト隊とブルー隊は後ろから行って人質解放に尽力そそいでー。俺は正面から突破すっから。」
「それでは隊長が危険では……」
「いいから早く行けって!!!!!!!!」
「い…イエスサー~!!!!!;」
そんなわけで俺はかるーく負傷したものの、クーデターは難なく制圧。
しかしその後が大変だった。
首謀者をとらえて、ブレダが尋問したところ、仲間がまだ北ブロックに潜んでいることがわかった。
イライラがますます限界点を超えていた俺は、事件の次の日の明朝に小隊を率いてアジトへ向かい、殲滅。
え??あー流石にイラついてても、人は殺さねぇよ。
だって殺すと大佐が怒るし。
事件の片づけが終わったころ、中尉に話しかけられた。
「ハボック少尉、ちょっと煙草の量多すぎじゃない??」
「あー…ストレスがハンパなくて…。」
「そう…それじゃあストレスの原因の人からさっき電話があったから、かけてあげてくれる??ホテルにいるみたいだから。」
た、大佐が俺に電話してきたー!!!!!
4日目にしてようやくだよ!!!!!
すぐさま俺は中尉が教えてくれた電話番号に電話をかけた。
「はい、国軍大佐のロイ・マスタング……」
「たーいさぁぁぁぁっぁぁぁ!!!!!!!!!!」
「は、ハボック?!ど、どうしたその叫び声は…;」
「もー俺無理っ!!!!!大佐不足過ぎてヤバい!!!!!留守番キツ過ぎっスよ~。早くロイを抱きたk……「ふざけるな。今のお前に抱かれては死ぬ!!!!!…それより…お前先日起きたクーデターの際、中尉の命令を無視して突入したそうだな……。」…あ。」
うぐっ。中尉…大佐に告げ口していたんだな…くそ…これは怒られるかもしれない。
「いや…えぇ~と……ソレハデスネ…」
「『責任は俺が取ります』…か。それで怪我で済まなかったらどうするのだ、馬鹿者。…私がいないときに死んでもみろ!!!!!地獄の底まで呪ってやるからな……。(グスン)」
えっ?!まさか大佐泣いてる??心配かけちゃった…俺??
「…ロイ、ごめん。俺が悪かった。ちゃんと留守番するから、許して??…ね??」
「ほんとだな…ジャン。」
「うん。あんたの犬なんだから、良い子にしてないとね。」
「わかった。よし。さて、ジャン。これは朗報だ。仕事が少し早く終わってな。明後日には帰るから、もう少し良い子で留守番頼むぞ。」
ま・ぢ・で!!!ロイ大好きだ!!!!俺のために(かはわからないけど)早く仕事終わらせてくれた!!
「Yes, sir♪もちろん良い子で待ってます♪」
to be continued.
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