逆流砂時計純情・セカコイCPを扱っていらっしゃる「逆流砂時計」のはるあ様のサイトが20万打を達成され、記念フリー小説を掲載されていらっしゃったので、いただいて参りました!!
今月いっぱいまでフリーらしいので、皆様ネチケットを守ってはるあさまのサイトに足を運んで素敵な文章をご覧になってはいかがでしょう…☆
というわけでいただいた高律小説は続きからです!!
転載禁止ですのでご注意くださいね。
ではどうぞー。
校了明けのエメラルド編集部。
それはまるでモデル事務所のように
整った容姿の人間が集まったオアシスのような場所。
ちなみに修羅場中は
全員が見るも無残な姿に変身するわけだが…
今は、その修羅場を乗り越えて、
蛹から蝶が羽化したかのようにエメ編は
キラキラオーラで包まれている。
しかし、その穏やかなエメ編に
怪しい影を落とそうとしている者がいた。
「ねぇ、これ飲んでみない?」
「美濃さん、何ですかコレ?」
作家との打ち合わせから戻ってきた
美濃奏が、次の企画書とにらめっこしていた
小野寺律に小さな小瓶を渡した。
「なんかね、栄養ドリンクの試供品だって。
律っちゃん、お疲れ様だから。」
「わー、ありがとうございます!」
「さっそく飲んでみるといいよ。」
「はい、いただきます!」
美濃に促された小野寺は、
手元の小瓶を開封して口をつけた。
「ん…なんか甘いですね。
栄養ドリンクっていうよりジュースみたい?」
飲み干した小野寺は首をかしげながら
美濃を見つめる。しかし、それを見ても美濃は微笑むだけ。
「り、律っちゃん…?
それ…どうしちゃったの?」
そこに外出から戻ってきた木佐がやってきて
小野寺の頭を凝視した。
「木佐さん?どうかしましたかにゃ?…
って…え!?」
木佐からの視線に気付いた小野寺が
不思議そうに問いかけたが、自分の出した声に驚いた。
「にゃって…律っちゃん…ネコごっこ?」
「ええ!?そんなつもりにゃいのに…
ってにゃああ!?声がぁ…!」
小野寺は自分の声に絶叫する。
しかし更なる衝撃が待ち構えていた。
「あの…律っちゃん…声だけじゃなくて
コレ見てごらん?」
そういって木佐が机の上の鏡を小野寺に渡す。
そこに映った
小野寺の頭には可愛らしい猫の耳が生えていたのだ。
「にゃあああああ!!!!」
「あららー。なんだかすごいことに
なっちゃったねぇ。」
「美濃さん!どういうことですかにゃ!!」
にこにこと微笑んだままの美濃に
思わず小野寺が詰め寄る。
しかし美濃は悪びれずこう言い放った。
「えー。だって試供品だもん。
僕に罪はないよね?そうだろ?」
「…」
壮絶な笑みに小野寺は
すごすごと引き下がるしかなかった。
「なんか後ろも気持ち悪いですにゃ…」
「もしかしてしっぽも生えてるの!?」
「みたいですにゃ…」
「小野寺…?」
小野寺がしみじみ落ち込んでいるところへ
悲劇でしかない声がかかった。
「た、高野さん…」
「…小野寺、即刻説明しろ。
その耳は何だ。」
小野寺の上司であり、恋人でもある
高野政宗は視界に映った自分の恋人に真顔で告げた。
その真顔は他人から見れば
何の感情もこもっていないように見える。
しかし、小野寺はその真顔がいかに危険かを知っている。
高野がこの表情のときは、
後々小野寺に大変なことがふりかかるのだ。
「えっと…ですにゃ…これはその…」
「高野さん、とりあえず落ち着いて。
今律っちゃんを襲うのはだめだよ?
これ飲んだらこんな風になったみたい。」
木佐が今にも小野寺に襲い掛かりそうな
高野を宥めながら、小野寺が飲んだ小瓶を手渡す。
その瓶を受け取った高野は書いてある文字を見ていく。
「…なんだよにゃんにゃんパニックって。
『このドリンクを飲むと一時的にネコの耳と
しっぽが生えます。効果は12時間。』」
「そんにゃ…12時間もにゃんて…」
高野の言葉に思わず項垂れてしまう小野寺。
「お前、これを確かめずに飲んだのか。」
「だって…美濃さんが栄養ドリンクって
言うからですにゃ!」
必死で訴える小野寺だが、高野は呆れたように
小瓶をコトンと机に置いた。
「とにかく小野寺、お前は帰れ。」
「にゃ!け、けど仕事がまだ…」
「アホか!そんな美味そうな格好
他のやつにこれ以上晒せるか!」
「!?」
とんでもないことを言い出した高野に
小野寺はやはり自分の考え
間違ってなかったを確信した。
「ついでに俺も帰る。」
「バ、バカですかにゃ!?
あんたが帰ってどうすんですにゃ!」
「どうするってそりゃ…」
「言わなくていいにゃ!!」
危険な発言の香りがして小野寺は慌てて
その発言を押しとどめる。
「まぁ、高野さんのことはさておき、
律っちゃんは家に帰ったほうがいいと思うよ。」
「木佐さん…」
「そうだね。身体に不調でも出たら大変だし
今日は帰ったほうがいいよ。
まぁ、ちょっとは僕も悪いと思ってるし、
律っちゃんの仕事は僕がやっておくから。」
美濃も悪びれない態度でそう言って
小野寺に帰るように促した。
「そ、それじゃあ帰らせていただきますにゃ…」
小野寺としても、こんな姿でいつまでも
一目に晒されているのは本意ではない。
「車で来てるから送ってく。」
「い、いいですにゃ。電車で…」
「その格好で電車乗るわけ?」
「にゃ…」
高野の至極真っ当な意見に小野寺は黙り込んだ。
確かにこの格好で電車に乗ろうものなら
好奇の視線に晒されることは間違いない。
「いいから大人しく送られとけ。
お前に何かあったら嫌なんだよ。」
「高野さん…」
心配そうな表情を見せた高野に
小野寺は少しうるっと瞳を潤ませた。
「ほら、帰るぞ。外出るまでは
パーカーかぶっとけ。」
「はいにゃ…」
言われたとおり、小野寺はパーカを被り
てくてくと高野の後をついていった。
***
「とりあえずどこも身体はおかしくないか?」
「はいにゃ…」
マンションに到着すると、
高野は当たり前のように自分の部屋へと
小野寺を連れ込んだ。
もっとも付き合い始めてから
小野寺が自分の部屋にいる時間は極端に短い。
「ほら、おいで律。」
なんとなく居心地が悪くてもじもじとしていた
小野寺に高野はソファーに腰掛けながら呼びかける。
「にゃ…でも…」
「別に変なことしねーって。」
そう言って笑う高野に、小野寺は戸惑いながらも
その隣に腰掛けた。
すると、高野はそっと小野寺を抱き寄せる。
「にゃっ!た、高野さん!?」
「それ可愛いな…」
「か、可愛くにゃんか…」
「その喋り方も…すげー可愛い。」
そう言って高野はそっと小野寺の頬にキスを落とす。
その仕草に小野寺の頭に生えた耳がぴくりと動いた。
「耳、反応してる。」
「そんにゃ…こと…」
「もったいないな…12時間で戻るなんて。」
「戻ってくれにゃいと困ります…」
ぷくっと頬を膨らませる小野寺に
高野はふっと笑ってもう一度頬にキスをする。
「俺はお前がそのままでも好きだよ。」
「っ…高野さんはバカですにゃ…
っていうかそろそろ仕事もどらにゃいと…」
「もう少しだけ、俺にその姿見せて。」
そういって高野はじっと小野寺を見つめる。
その瞳に小野寺は逆らえず、
押し倒される力にその身を委ねたのだった。
***
「高野さん帰ってこないね。」
「まぁ無理だよね。3時間は帰ってこないよ。」
エメラルドでは美濃と木佐がそんな会話をしていた。
そこへ担当作家との打ち合わせに出ていた
羽鳥芳雪が戻ってきた。
「…高野さんと小野寺は?」
「あぁ、栄養ドリンクで帰った。」
「は?」
*END*
120202 更新
【後書き】
20万ヒットを記念して、しかも2月2日ってことで
にゃんにゃんなお話を書いてみました。
なんかやっちまった感が…(笑)
こんなものですが、みなさまへの感謝と
多大なる愛情を込めて執筆いたしましたw
2月いっぱいフリー配布とさせていただきます!
[1回]
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COMMENT
拍手コメントありがとうございます
ご訪問&拍手コメント有難うございました!!
なんとうちが扱っているジャンルがお好みとは!!感動です(>_<)
旧サイトも含め、色々扱っているよろず&駄文ばかりのサイトではありますが、またのご訪問お待ちしております♪
おかのてる